K's Atelier

個人的な学習記録

Mathematics

下剋上算数

中学受験テキスト 下剋上算数 基礎編――偏差値40から55への道 作者:桜井 信一,馬渕教室 産経新聞出版 Amazon いや難しいって。特に各回最後の図形問題。 第20回の10問目 各辺の比率に気づくまで,だいぶ時間を使ってしまった。時間内に解け,というならば,確…

理論の背景

大学数学の文献案内 - 数論幾何の理解を目指して - - パンの木を植えて しかしながら,きわめて残念なことに,この「動機となる問題」の部分を一切説明しない数学書が世の中にはたくさんあります. 完全に同意。どうも世の中の数学書は動機を書いてはいけな…

準素イデアル

Prime ideal と Primary 可換代数入門と参考資料を相互確認中。Prime idealは「素イデアル」,Primaryは「準素」。訳語として1対1対応しているから良いのだが,翻訳の難しさを感じる。 11章の演習問題1は,以下2点で「代数幾何学入門」の記述と対応している…

可換代数入門

翻訳本に原著の英語を書き込む 可換代数の用語を使う場面は英語しかないので,翻訳書に英語の用語を書き込んでいる。Atiyah-MacDonaldの原著はAmazonでは高くて手が出せなかった。 翻訳本も丁寧に翻訳されているので間違いはないと思う。ただ,日本語自体の…

数学系動画

線形代数 あらゆる数学分野で問題を解決する道具になるので,ときどき眺めるのが良い。 Introduction to Linear Algebra | Wild Linear Algebra A 1 | NJ Wildberger - YouTube 代数的トポロジー やりたいことが明確なので,可換代数の前に眺めておくと良い…

代数幾何学への道

学習体系ばかり考えても「計算できるようにならないと楽しくない」という話はあるのだが,一つの道筋をまとめておく。プロの数学者ではないので,それぞれの世界の見どころを知り,ちょっと穴場を探索できれば良い。 ただ,学生ではないだけに,演習書をかた…

Awodey,"Category Theory"

Steve Awodeyの"Category Theory"という本がある。PDFで公開されている。 https://www.andrew.cmu.edu/course/80-413-713/notes/ 製本された書籍もある。Amazonで検索したら,自分は2010年に購入していた。私が関数型言語に興味を持って,読んではみたが全く…

Category Theory on Youtube

ふと気になって,「Category Theory」で調べてみたら,いろいろ見つかった。 Category Theory 1.1: Motivation and Philosophy - YouTube "Category Theory for Programmer"の著者による解説。著者ではない人による解説も見つかった。 Categories 1 Introduc…

Introduction to Commutative Algebra

日本語で「アティマク」と呼ばれている,有名な本がある。 Introduction To Commutative Algebra (Addison-Wesley Series in Mathematics) 作者:Atiyah, Michael CRC Press Amazon Atiyah-MacDonald 可換代数入門 作者:M.F. Atiyah,I.G. MacDonald 共立出版 …

川崎徹郎,「位相空間 例と演習」

位相空間 例と演習 作者:徹郎, 川〓 共立出版 Amazon 位相空間の話題が出てきたときの辞書にしている本。 位相空間を前提としている数学書では,位相空間の話題は第1章で必要最小限の解説がされていたりするのだが,「本書ではこう扱う」程度の記述なので,…

Klein-Du Val特異点関連論文

永井保成,「代数幾何学入門」の中にある3つのテーマの一つ,特異点論の最後の話題がKlein-Du Val特異点。 以前調査したときはろくに資料が見つからなかった気がするのだが,なんとなく探しなおしたら論文がひっかかった。以前はADE型特異点の話しかみつから…

SO(3,R)の有限部分群

永井保成,「代数幾何学入門」p.197を眺めると,定理16.3.1のところで,「SO(3,R)の有限部分群は以下のいずれかと同型である」ということで,最初に巡回群,そのあとに正2面体群などが出てくる。 ふと思ったのだが,正2面体群(要は平面図形)をくるくる回転さ…

線形代数学習動画

www.youtube.com MIT OCWに,まるごと線形代数の講義がある。これだけできればとりあえず線形代数で困ることはなさそう。講義は英語だが,非常に聞き取りやすい。線形代数自体が具体的な数学だということもあって,参考書籍がなくても分かる。 大学時代に教…

正則局所環の関連リンク

この資料がよさそう,というのを貼っておく。 takataninote.com 具体例があって分かりやすい。 可換環論の様相 (大学数学 スポットライト・シリーズ) 作者:新妻 弘 近代科学社 Amazon まさか,これだけで本になっているとは思わなかった。

環上の加群の参考リンク

あらためて「代数幾何学入門」(永井保成)を眺めていたら,「viはじめに」の章立て説明のところで「第7講 加群」が本書の3つのテーマのいずれにも関係していることに気づく。以前にも見ていた気がしたのだが,改めて重要性を認識。参考文献リンクを自分なりに…

和久井道久,「代数トポロジーの基礎」

代数幾何学で遊んでいると,ホモロジー群という話題がでてくる。図形を単純な形に分解して計算する,ホモロジーの概念が,加群を分解することに対応している,らしい程度の理解しかできていない。私の場合はそもそも直感的な把握が不足していて,いきなり代…

8.1有限群の表現,永井保成,「代数幾何学入門」

p.83に, という式がある。図解すると以下のような図になるはず。 要は「mで割った余りのグループと,円のm分割は1対1に対応する」ということだ。 表現群の話はすごく現実的で面白い。「線形代数に対応付けられれば計算できる」という気持ちがうかがえる。

演習11.1,永井保成,「代数幾何学入門」

のとき, を求めるという問題。は単項イデアルなので,と同じ。単にpの倍数の集合である(p=2なら,)。 (https://math2.work/%E5%8D%98%E9%A0%85%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A2%E3%83%AB/) 証明自体は,次のリンクの定理10の通り。 https://mathematics-pdf.com…

第5講先頭の式のu(x,y),永井保成,「代数幾何学入門」

p.45にの式が書かれている。これの具体的な計算を示す。 は,本文にもある通り, これでは分かったので,あとは,低次の項から計算していく。 は以下の通り。 ここに,ここまでで明らかになった値を入れていく。 上の式からだと分かる。 この流れでを計算し…

代数幾何学で遊ぶ

演習5.1,永井保成,「代数幾何学入門」 演習5.1の式を,2次斉次部分と3次斉次部分に分けて描画する。2次斉次部分はもとの平面曲線を2つに分ける直線になるのか。分解した式のグラフを見てから元の式を見直すと「あー,そういう部品の組合せになってるんです…

演習3.1,永井保成,「代数幾何学入門」

x^4+x^2*y-y^3の接錐は3つ。計算した結果を目で見て確認する。数式を眺めていただけではわからない景色がある。 演習3.1(i)(2)原点での接錐

図5.1,永井保成,「代数幾何学入門」

p.45でグラフ表示している関数の,u(x,y)は計算で求められるのだが,a1(x)とa2(x)の計算方法が分からない。気分を変えて作図に挑戦。 作図結果 図5.1 実験のため,高次のg(x,y)も描画。これで高次の項の考え方は合ってるはず。g(x,y)の第2項がなぜマイナスな…

演習4.1,永井保成,「代数幾何学入門」

Weierstrassの割り算定理を証明せよ,という演習問題。こういうことかな,というスケッチを示す。 問題文の記述から,Weierstrassの準備定理を適用すると,gはyについてm次のWeierstrass多項式である。 これをヒントに,gを以下のようにまとめられればよい。…

剰余環と剰余類

並べてみると見えてくるものがある。和と積の違いで見ればよいのか。 剰余環 ここで,R/Iの元である,x+I自体も集合になっている。 剰余環(商環)とは~定義と具体例~ | 数学の景色 イデアル (環論) - Wikipedia 剰余類 剰余類と部分群の指数~定義と具体例…

演習2.1(永井保成,「代数幾何学入門」,p.13)

TeXの練習を兼ねて,演習問題の証明をスケッチする。 ということは,展開して書くと, あとはf(t)をどんどん微分してみる。 ここで,示したいのは, が, と同じになることなので,以下の対応が示せればよい。 このくらいまで計算していくと,もうあと少しで…

Glossary of Notations of Bosch,"Algebraic Geometry and Commutative Algebra."

ものは試し,でZennで作ってみる。Grossary of Notationsはpp.487-493にも記載されてはいるが,自分でも本文を抜き書きしながら作る過程で本を横断的に確認するので,全体像をつかむのに都合が良い。 zenn.dev

数式を使いやすいサイトリスト

数学書読書の記録をWeb上に残しておきたい。はてなでも数式は書ける,とのことだが,いろいろと注意も必要な様子。どんなサイトがあるのかをリストにする(順次追加)。 www.mathwills.com zenn.dev

R*の定義

ぼーっと数学書を眺めていたら,R*の定義として R* = {a ∈ R ; a is a unit in R} というのがあった(p.10,Siegfried Bosch,"Algebraic Geometry and Commutative Algebra")。 R*の定義としては,どこかで R* = R - {0} というのを見て,これしか覚えていなか…

数学書の読み方

先人のアドバイスをもとに,自分なりのやり方を考える。 1. 理論の「背景」を知る。 「背景」→定義→命題or定理→証明 なので,背景があって「そういう定義するんだ」ということが分かる。素人は躊躇せずに啓蒙書で背景を把握した方が早い。 2. 中心となる本を…

永井保成,「代数幾何学入門」

この本は,数学素人の私に数学書の読み方を実践させてくれた本。 永井保成,「代数幾何学入門」,森北出版,2021 ちまたで言われている数学の学習法を,本書に適用して遊んでいる。 この本は,「代数幾何学を考えるということは,もともとどういうことなのか…