K's Atelier

個人的な学習記録

Introduction to Commutative Algebra

日本語で「アティマク」と呼ばれている,有名な本がある。

 

 

代数幾何学を学習する人にとっては重要な演習書だ。この演習書,有名なだけあって,みんなが解答例を公開している。これが,数学を眺めて遊ぶ上で最高の材料になっている。

https://dangtuanhiep.files.wordpress.com/2008/09/papaioannoua_solutions_to_atiyah.pdf

https://byeongsuyu.github.io/_pdf/Atiyah_Macdonald_Supplement.pdf

http://iso.2022.jp/math/atiyah-macdonald.pdf

 

もっと入門的な線形代数群論などでは,解答例が収められている演習書もあるのだが,さすがにアティマクが扱う可換代数の書籍になると,解答例が収められている演習書は見つからない。

 

解答例を書籍中に収めることには良い点も悪い点もある。

良い点は,「証明の手法を学習できること」。数学は分野ごとに証明の流儀がある。このパターンの時にはこの方法を使う,というものだ。それを知らないと,何をやってよくて,何をやってはいけないのか自体が分からない。

悪い点は,「記述された証明以外を考える努力を奪ってしまうこと」。解答例をなぞることで,とりあえずの疑問は解消してしまうので,じっくり考えなくなってしまうことがある。

 

結局もっともよい方法は,「複数の解答例を吟味すること」だ。数学科のゼミでは,これを実際に行っているわけだ。だが,独学では簡単に複数の解答例を並べて比較できない。この点で,アティマクは非常に恵まれていると思う。