K's Atelier

個人的な学習記録

どうして紙にプリントアウトした方が圧倒的に間違いに気づきやすいのか

どうして紙にプリントアウトした方が圧倒的に間違いに気付きやすいのか - Togetter

 

非常に興味深いテーマ。

私も普段から痛感している。WordやPowerPointで作成した資料,大丈夫だと思っていても印刷すると,てにおは,漢字の間違い,句読点の間違い,記入漏れなどでるわでるわ。

まとめの中で興味深かったのは,「タブレットと縦置きディスプレイでも違う」という話。私も資格試験対策の時にタブレットを使ったらかなり集中できた。下を向いているときは,背景がテーブルしかないので,気が散らない。縦置きディスプレイだと,ディスプレイの後ろが気になるし,編集するよりも眺めてしまう。

あと,コンピュータの画面は位置認識が働かない。紙の資料の場合,テーブルに置いた教科書の右にノート,前に時計,左に辞書,といった位置で知覚している。ノートにしても,「だいたいこの位置に書いてあった」という位置と,同一のノートとしての一体認識が働いており,探すときには探し物の方向を向いている。

これがコンピュータの場合はスクロールして探すことになるので,位置情報が意識から消えてしまうのだ。常に虫眼鏡で文章を見ている感じ。遠近感がない。

方向音痴の人の脳内を描いたイラストが的確すぎて当事者たちから「解りすぎて辛い」「これ俺?」と共感の声多数 - Togetter

ちょうどこれ。コンピュータの場合は方向音痴になりやすいのだ。カーナビを頼りすぎる状況に近いのかもしれない。

対処方法としては,常に全体像と,現在位置を示すGUIがあれば良いのかもしれない。アウトラインですね。ただし紙が持つ「無限の解像度」「物としての直感的操作」にはなかなか到達できないのではないか。

 

「紙とディスプレイでの間違いの気づきやすさの差」は深い研究テーマだと思う。

もしかしたら大規模言語モデルの性能向上にも関係づけられるかもしれない。コンテキストを理解するには背景の連続的なつながりが重要だと思うからだ。断片になっている文章を取り込んで,統計で均していくことでどこまで性能が向上するのか。他の解決方法としては,テキストデータの取り込みだけでなく,画像,動画としての取り込みなどがある気がする。

私たちは勉強するときに,勉強する環境も気にしている。AIだって同じことが考えられるのではないか。