借主側から見たときの,安心できる借家契約の手順をメモしておく。
- 物件説明を受ける(敷金,礼金,特約など)
- 内見する(この時借主は,設備,近隣住人の様子,貸主のことを確認する)
- 重要事項説明書を確認する(キャンセル規定を確認する)
- 契約する
- 振込を行う
- 物件明け渡しを行う
なぜこんなことを書くのか,というと,「重要事項説明(文書確認)の前に振込を行わせる」という行為が行われているケースが見受けられるからだ。
不動産会社に問い合わせたところ,「振込を行ったあと,キャンセルした場合にどの程度返金されるかは,管理会社による」とのこと。
なので借主としては,振込の前に特約事項,キャンセル規定は確認必須だ。文書でキャンセル規定を確認しておかないと,「言った,言わない」論争になる。
振込期日が先に指定され,それがわずか1週間,ということもあるようだ。キャンセル規定を説明せずに全額キャンセルされないのならトラブル必至だろう。
私が見たケースが,担当者個人の勉強不足なのか,業界の常識なのかは分からない。しかし,契約の相手に不安を与えるような手順を取ると,結局は不動産業界全体に不信感しか生まれない。
貸主側としても,借主に要らぬ不安を与えるような不動産会社,管理会社には気を付けた方がよいと思う。
こういうのは,業界の常識だから,で済ませてはいけない。