K's Atelier

個人的な学習記録

日本学生科学賞

理科自由研究データベース|お茶の水女子大学 サイエンス&エデュケーション研究所

素朴な日常の疑問を科学的に考察する例として面白い。

どういう発想が受賞,というより純粋に面白いのかを考えてみる。

できるだけ,身近にある素朴な疑問を沢山出す。

教科書や試験勉強に慣れてしまうと,すぐに相対性理論とか量子コンピュータとか人工知能とかいう方向にいってしまいがち。けれど,みんなに広く知られている理論や流行の技術は,大人数でかつ,とんでもない予算をかけて実験されているので,個人研究には向かない。

・空が青い,というのはどのくらい青いのか。何か比較できるものはないか。

・ガラスもプラスチックも光を通すけれど,材質は違うよね。何が違って何が同じなのか。

・近所にイモリがいる。どんな時間にどこにいるのか。

誰もが普通に目にしていて,それ自体は平凡なものに対する「目の付け所」が大事なのだと思う。身近な内容は,逆に高尚な研究には題材としては出てこない。むしろ地元ローカルなものが良い。

できるだけ,身近な道具を工夫する。

高価な実験器具を使わない。うまく工夫して,おおざっぱでいいから成果を出す。

扱いの難しい薬品,複雑な測定機械は,大学が研究支援をしてくれるような状況になってからでよい。むしろ上手に現象を説明するにはおおざっぱさが大事。

 

複数の研究分野を組み合わせる。

工学,数学,物理学なんでもそうだが,細かく細分化されている。なので,特定一分野だけだと専門家には絶対かなわない。しかし,日常の気づきと組み合わせて複数の分野とくみあわせると,むしろ専門家の方が発想で負けるというケースがあるのではないか。自分でも,プログラミングのネタというとどうしてもコンピュータ科学に寄ってしまう。特に,日常感じる自然に対する素朴な疑問は強い。研究者は別の場所で研究しているので,同じ日常を体験できないからだ。

 

素朴な疑問を意識して出す,というのは,大人にとっても頭の体操になる。味噌汁の味噌が中央で滞留するのはなぜかとか,なぜですかね。誰でも日常的に観察できるのに,無視されている現象。すごく素敵だと思う。