研修にて「コンピテンシー評価」を求められることがある。
コンピテンシー(Competency)とは「優れた成果を創出する個人の能力・行動特性のこと。 」らしい。
一方コンピテンシーが対象とするのは、実際に行動で示される発揮能力であるので、成果への連動性が格段に高まります。
スキルにおいては「~できる」と表現しますが、コンピテンシーでは「~している」と表現し、具体的行動で記述する点に特徴があります。
https://j-net21.smrj.go.jp/qa/hr/Q1086.html
新人研修でコンピテンシー教育をやろう,という場合はやり方に注意が必要なのではないかと思う。熟練者が行っているbest practicesを,教えもしないうちから新人に期待するのは無理というもの。
研修でコンピテンシーを活用するのなら,
「優れた成績をあげている受講者の学習法,学習態度を他の受講者に展開する」ことを目的として,コンピテンシーの収集と共有を行うのが良いのではないか。
ちょっと気になったのが,道徳的評価(ルール順守,マナー意識)をコンピテンシーにしている場合があること。これらは必ずしも「優れた成績」につながるとは思えない。
Albert Einstein、Richard Feynmanはルールを順守する人だったか?
Steve JobsやElon Muskは人格者と言えるか?
加えて,コンピテンシー的に優れている人がいると言っても,特定の傾向の人間ばかりでは組織にならない。様々な能力を持った人,考え方を持った人の「相補関係」がそもそも大切。
個人←→環境(顧客,仲間,上司,機材,成果物・・・)
を考えた場合の,特定の行動と考え方,と考えるのがよさそうだ。