K's Atelier

個人的な学習記録

講師準備術

講師は大量のドキュメントを頭の中に入れて,受講者に伝える役目を持つ。

以下は私なりの,講師準備術。

 

  1. テキストスライドを16upでPDF化する。
  2. PDFを拡大縮小しながら,「疑問」をノートに書き出す。
  3. 疑問点を調査して解消していく。

 

紙に印刷して準備していた時代は,「A4用紙に16スライドを縮刷して何がうれしいんだ」と思っていた。タブレットで自在にスクロール,拡大縮小できる現在では,むしろ縮刷による視認性が重要だ。印刷前提のPDF化の場合,ビュワーによっては画面の領域に無駄が生じるので,16upで良い。デジタル流の無限の解像度が活かせる。

 

次に,スライドを全体的に眺めながら行うのは「疑問」「質問」の書き出し。説明ではない。初めてスライドを眺めた段階で自分が疑問に思うことは,研修当日に「受講者が感じること」と相関するはずだ。なのでここで「何これ?」「どういう意味?」と感じることをそのまま,できるだけ多く書き出す。講師から「何を質問すべきか」は考えなくて良い。

 

あとは,この疑問点を調査して解消する。この調査結果が「説明」になる。

 

こうやって「疑問駆動型」で準備しておくと,当日研修でこんなことができる。

    1. 次のスライドに行く前に,「そうすると次に気になるのは●●です。みなさんはどう思いますか?」という問いかけができる。スライドを見ずに頭出しができる。
    2. 受講者に常に考えさせ,調査のきっかけを作ることができる。受講者が頭を使うことが研修ではもっとも大切。